ご飯を噴いてしまうのは、ご飯を口に詰め込みすぎているからだと思います。


まず最初に、この記事を書くきっかけとなった一連のやりとりを列挙。


http://d.hatena.ne.jp/foursue/20060113#p3
http://d.hatena.ne.jp/tomozo3/20060113/1137158942
http://d.hatena.ne.jp/foursue/20060115#p1
http://d.hatena.ne.jp/tomozo3/20060117/1137430219
http://d.hatena.ne.jp/foursue/20060118#p1


id:foursueさんはこう言った。

ネガティブブックマークをする対象はブックマーカーにとって価値の薄いものであるはずだ(もしエントリーに価値があり、そのエントリーを評価するならそれはネガティブブックマークではない。価値は無いくせにむかつくがネガティブブックマークの動機ではないか)。にもかかわらず、大量のネガティブブックマークがつくと必然的に人気エントリーとなる。エントリーに価値が無いにもかかわらず上位に来るというのは、私にとってはてブが不便になるということだ。


さて、ここで提起されたid:foursueさんの考えは二つの部分に分けられると思います。

  • ネガティブブックマークする意味がわからない。(「ブックマーク」に対する疑問)
  • ネガティブブックマークによって注目・人気エントリーにノイズが入る。(「ソーシャル」に対する疑問)


ここで、ふと思い当たりました。「なんか前に似たようなこと書いたぞ。」
そう、書いてました。(http://d.hatena.ne.jp/comnnocom/20051029/hb_social)
だから僕は、id:foursueさんの考えを否定できなかった。もちろん、その時と今回とでは、状況も、ネガティブブクマされたエントリも違うわけだから簡単に比較は出来ないのだけど。


ところが、id:tomozo3さんはこう言った。

全米が噴いた!まさしく噴飯物だ。

要するに、id:foursue氏は極めて間抜けな傍観者に過ぎない。


まあ、確かに最初に「DISった」のはid:foursueさんなので、目には目をメソッドでいけば理解できなくは無いんですけどね。でも思う、「ここまで言われなきゃならないの?」って。id:foursueさんみたいなことは、たいていの人が考えるよ。そんなにムカつくならなんでブックマークするの? なんでみんながムカついてるのに「人気エントリー」なの?って。


僕についていえばは有益か無益かというより、「あとでもう一度見たくなるかもしれないかどうか」がブクマの基準です。なので、議論になった例のエントリーをブクマする気持ちが理解できないわけではない。でもid:foursueさんの気持ちは良くわかるし、はてブを使い込んでいない人からすれば、当然のこととも思う。


でも、id:tomozo3さんはさらにこう書いた。

ブックマークの価値はトップページにあるのではない。

実際、この言葉は正しいと思う。しかしそれを言っちゃあ、おしめぇよ。
ヘビーユーザーからすれば、タグ検索結果のRSS取得とか、お気に入り登録とかはもう空気を吸うように出来るのかもしれない。しかし、使ってない人からすればトップページこそがはてなブックマークだ。そして、ヘビーユーザーのブクマもまたトップページを構成する一部なのだ。トップページのないはてなブックマークを想像してみて欲しい。それはもはやはてなブックマークではない。


僕が初めてはてブを使ったのが去年の8月、本格的に使い出したのが9月から10月だった。id:wetfootdogさん言うところ(http://d.hatena.ne.jp/wetfootdog/20060116/p1)のはてブ拡大期にぴったり当てあまる。そして、それとほぼ同じ時期にこのダイアリーを書き始めて、気づいたらほとんどはてブの話題しか書いてない。振り返ると「後で読む」問題、「多重アカウント・重複ブクマ」問題、「暴力的タグ・コメント」問題などなどよくもまあこれだけ首を突っ込んだもんだと我ながらあきれる。そして、いろんな人がこれらの話題について読んだり書いたりしてるうちに、ヘビーユーザーの間で、モヤモヤとした、それでいて在ることをしっかりと感じられる共通認識が出来上がっているように思える。


それは人が増えながらも、かろうじてトップページがハブであることの出来た時期でしか作れなかったものかもしれない。だとしたら貴重だ。ほんの数ヶ月前なら「タグのソーシャル性」とかにでも言及すれば幾つかのブクマが得られるところだろうけど、今はそうは行かない。


はてなブックマーク2ちゃんねると並べて語られるほどの一大勢力になった今、機能ではなく、「なんとなく楽しそう」という動機で近づいてくる人たちはこれからも一定量いるだろう。そういう人が最初に見るのはトップページである。最初は注目のエントリーを眺めて、時々ブクマをし、自分のブクマページのuser数は真っ赤っ赤な状態でも楽しいかもしれない。でも、それがはてブの楽しさの全てでないことは、ある程度使い込んでいるユーザーならわかってるはずだ。はやくからの人たちは、自分でノイズを除去することが出来る。でも、ノイズがあることすらわからない人たちはこれから増える。そこに「噴飯物」だの「トップページに価値があるわけじゃない」だのと言った言葉をぶつけることがほんとにいいことなのかどうかわからない。


トップページの価値が薄れているなら高めればいい。これは、「株式会社はてな」への要望であると同時に「全はてなブックマーカー」への要望でもある。どちらにもやれることはあるはずだ。


いつまでたっても終わりそうにないのでとりあえず終わる。具体的に何が出来るかはこれから考える。id:tomozo3さん、id:foursueさん、話のダシにして申し訳ありませんでした。感謝します。


最後に、2ちゃんねるに触れたからと言うわけではないけれど、今はこのVIPPERにちょっと共感。