『魔法少女はてなちゃん』第24話らへんダイジェスト

ファイナルバトル!? ブロゴスフィアよ永遠に!

──遂に本格的な攻撃を始めた悪のアルファブロガー、オレニカ・ラーメヨ公爵。東京タワーは彼の根城「ツリエントリツリー」として大きな樹木のような姿に変貌していた。ツリエントリツリーはブックマーカーの衆愚パワーを吸収し、[これはひどい]タグが付けられる度に成長し、さらにその影響力を増していく。この現状に立ち向かうのは我らがはてなちゃん。がんばれはてなちゃん、負けるなはてなちゃんブロゴスフィアの未来は君にかかっている。


──部屋の窓からツリエントリツリーを見つめる菜々美としなもん


「どうしようしなもん。みんな一日中はてブから離れられないでいるよ」
「みんなツリエントリツリーの衆愚パワーに操られているわん。あのツリーを消すには、オレニカ公爵を倒すしかないワン。ああ、また[これはひどい]パワーが飛んでいくワン」
「よし、しなもん! 行こう! 変身するよ!」
「ワーン!」


キラキラキラ〜!!


「あなたのハートに無断リンク☆ 魔法少女はてな、参上!」


はてなちゃんはてなバーでツリーのブクマuser数を調べるわん」
「うん! はてブちぇ〜っく!
え…すごいよ、どんどん増えてくっ! 5000users、7000、9000、10000、うわっ!」


──キャパシティを超え爆発するはてなバー


「どうしよう、あんなの……倒せるわけないよ!」
はてなちゃん……」


──ドンドンドン。はてなの部屋のドアを叩く音。


「菜々美ちゃん? いるのかい? 菜々美ちゃん?」
「え? なおやおじさん! どうしよう、あたしがはてなだってバレちゃうよ」
「菜々美ちゃん、いや……はてなちゃん。入るよ」
「え? なおやおじさん……あたしがはてなだって……知ってた、の?」
「ごめんよはてなちゃん、今まで黙ってて。おじさんは、今までのはてなちゃんの頑張りを全部知ってるよ。ここまで、本当に、頑張ったね」
「おじさん……でも、今度ばっかりはどうしようもないのっ! あんな、あんな大きな敵が相手だなんて。はてなバーだってもうないんだよ」
はてなちゃん、これを使いなさい」
「これは……はてなバーなの?」
「バージョンアップしたのさ」
「どうしておじさんが?」
「その話はあとだ、だから、行きなさい。そして、必ず、必ず帰って来るんだぞ。」
「……はいっ! ありがとうございます!」
「こちらこそ、どうぞご利用ください。なんてね。さあ、しなもんはてなちゃんを頼んだぞ!」
「わんわん!」


──ツリエントリツリーに向かって飛び立つはてなしなもん


はてなちゃん、ツリーのブクマ数いくつだわん?」
「えーっとね、凄い……15000、20000、30000まだ増えてく。こんなのどうやって倒せばいいの?」
はてなちゃん、いくら敵が強そうに見えても、そのblogの中にいるbloggerはひとりだわん。それを忘れちゃいけないわん」
「そっか……そうだよね」
「それに、あのツリーだって一つのエントリーでできてるわけじゃないわん。個別のブクマ数を調べて、弱点を探すわん」
「よーし、それじゃあ。『クロスブラウズ・どれすあ〜っぷ!』」


──説明しよう!! 魔法少女はてなは「クロスブラウズ・ドレスアップ」によって各種のブラウザパーツを装着できるのだ。軽くて身軽な動きが可能となる「バージョン・オペラ」、様々な拡張機能(エクステンション)を持つ「バージョン・ファイアフォックス」、一般受けはいい「バージョン・IE」などがあるぞ!


バージョン・ふぁいあふぉ〜っくす!
「わんわん。グリモンを呼び出すわん。」
「うん。エクステンション! グリースモンキー! 出ておいで〜」
「うっきー!」
「グリモン、あのツリーのブクマ数とかタグが知りたいの。お願い、力を貸して!」
「ウキー」


──グリモンはその姿をヘッドセット型に変え、はてなは頭部に装着した。左目の前には小さなディスプレイが。これがグリースモンキー・hbアディクト形態である。


「すごいよグリモン。タグもコメントもぜ〜んぶ見える。ほとんど[これはひどい]ばっかりだよ。」
「うっききー」
はてなちゃん、どこか入れそうなところ見つかったわん?」
「ちょっとまってね、あ、あそこは7usersしかいないよ。アルファクリッパーもいないし。」
「よし、突入だわん!」


──ツリエントリツリーの中に入るとアルファブロガー、オレニカ・ラーメヨに追随するベータブロガー戦闘員の激しい攻撃が。それでもはてなしなもんは満身創痍になりながらも最上階にたどり着いた。そこには仮面を着けたオレニカ・ラーメヨ公爵が。


「ようこそ我がツリエントリツリーへ。ようやく逢えましたねぇ……魔法少女はてな!」
「あなたが、あなたがこんな酷いことをしたの?」
「ふふふ、ならばどうしますか。[これはひどい]タグでも付けますか。お前のタグ付けなら、さぞや強力な力が得られるでしょうねえ」
「何のためにこんなことを!」
「ふふふふふ……何のために? 何のためにと言いましたか? 私はbloggerなんだぞ? そんなの決まっているだろうがッ! 注目される為さッ!! 目立つためさッ!!!」
「そんなの間違ってるわん!」
「ぅうるさいわあっ!! 犬っころがぁ!」

──オレニカ公爵の手から放たれるネガティブ・エントリー・ウェーブに吹き飛ばされるしなもん

しなもん!」
「ふふはははーはっはっは! 悔しいか、憎いか、魔法少女はてなぁ! ならば、私のエントリーにネガティブコメントを残せ! さあ、さあ、さあさあさあ! 俺に絡めよ魔法少女はてな!」
「ううん、そんなことしないよ……」
「なぜだ!? なぜお前は、そんな静かな顔で、立っていられるんだ!」
「だって、だってあなた、泣いてるじゃない!」
「……ッ!?」


──公爵の仮面から滴り落ちる液体、それは紛れも無く……


「涙? これが?」
「そうだよ。寂しかったんだよね、泣いてたんだよね。ごめんね、こんなになるまで気付いてあげられなくて」
「うるさい! 違う! 私はそんな優しさなど!」
「みんなと繋がりたかったんだよね」
「違う違う違う違う……!」
「こんなツリーなんて作らなくたって、ネガティブエントリーなんて書かなくたって、繋がれるよ」
「近寄るなあっ! その暖かい光を私に向けるなあ!」


──はてなの背中には輝く光の輪が現れていた。


「あれは……伝説の……はて……な……リング……だ……わん」
「繋がれるよ、あたしと一緒なら、はてなと一緒なら!」
「うわあああぁぁぁ……」
「あたしと、キーワードで繋がろ!」


──公爵を抱きしめるはてな。ツリエントリツリーはまばゆい光に包まれ、公爵の顔を覆っていた悪のアルファブロガー仮面が消えた。東京タワーは元通りになり光が収まった時そこにいたのは、はてなと、しなもんと、ひとりのbloggerだった。


「完敗だな」
「あなたのエントリー、面白かったよ」
「ふふ……もっと早くお前と出会えていたらな」
「まだ遅くないわん」
「そうだよ。blog……やめないで」
「さっきも言ったろう。俺はbloggerだって。それ以外の生き方はできないのさ」
「ふふふ、よかった」
「なあ、はてな
「え?なあに?」
「お前、いや、君のblog、RSSリーダーに登録していいかい?」
「もちろん、当たり前でしょ。あたしの決めゼリフ、知らないの?」
「え?」
「えへへ、それじゃあ……行くよしなもん!」
「わん!」
「あなたの心に、無断リンク!☆」
「だわん!」

書いてしまった。

一気に書いて疲れた。
魔法少女はてな』については以下のエントリあたりを参照


http://d.hatena.ne.jp/kanose/20061028/hatenachan
http://d.hatena.ne.jp/ululun/20061030/neta061030
http://d.hatena.ne.jp/ululun/20061031/neta061031
http://d.hatena.ne.jp/km37/20061030#1162215952


一年間のテレビシリーズなので、この後新たな敵組織が現れます。
そこになおやおじさんとはてなの関係や、じぇいこん夫妻がアメリカに行った真の理由、しなもんの秘密が絡んで物語が展開される予定です。
オレニカ君ははてなちゃんを影から助ける二枚目キャラになるのが無難でしょうか。